遺言書が無効になるケースとは

有効な遺言をするためには、満たさなければならない要件(法律上定められた条件)があります。

その要件を満たさない遺言書は無効となり、相続人の間で問題が起こりやすくなります。

ここでは遺言書が無効となるケースについて、遺言書の方式ごとにわかりやすく解説していきます。

当事務所では相続問題の経験が豊富な男女4人の弁護士が、チームを組んで事務所全体で問題を解決します。

相続に関連する相談に数多く対応してきた当事務所には、遺言書の作成経験や遺言執行人としての経験が豊富です。

どうぞお気軽に私ども相続の専門家にご相談ください。

自筆証書遺言で無効となるケース

まず、自筆証書遺言について無効となるケースです。

自筆証書遺言の様式は民法968条に定められており、それに反する遺言書は無効となります。

自筆証書遺言で無効となるようなケースは、具体的には以下の通りです。

  • 自書(自筆)で作成されていない
  • 日付がない、または特定できない
  • 氏名(署名)と押印がない
  • 有効な方法で加筆・修正されていない
  • 書面で作成されていない
  • 内容が不明確
  • 遺言者の遺言能力がない状態で作成されている

以下、それぞれについて説明します。

自書(自筆)で作成されていない

自筆証書遺言は、その全文を自書(自分で書く)することが必要です。

ただし、平成30年7月の法改正により、遺言書の内容のうち財産目録については、パソコンで作成したものに署名捺印したり通帳のコピーに署名捺印したりすることが認められるようになりました。

それ以外の部分は自書でなければ無効となります。

日付がない・特定できない

日付がない遺言書は無効です。

遺言書は何度でも書き直すことができます。

最後に書かれた遺言書が有効となるので、日付はとても重要となります。

ただ、日付は特定されれば問題ないため「〇〇(遺言者の氏名)の60歳の誕生日」のような記述でも有効です。

「○○年○○月吉日」のように特定できない記述は無効になります。

氏名(署名)と押印がない

自書による氏名と押印がなければその遺言書は無効です。

押印は実印でなければならないという規定はありませんので、認印でも無効になりませんが証拠能力という点から実印が望ましいでしょう。

有効な方法で加筆・修正されていない

自筆証書遺言の加筆修正は以下のように定められています。

  • その場所をはっきりさせる
  • 変更した旨を書き加えてそこに署名する
  • その変更場所に押印する

この方式によらない加筆・修正がされた自筆証書遺言は、無効です。

書面で作成されていない

全文を紙に自書することが必要です。

ですから、遺言内容を録音したり、ビデオに収めたりするなどは、遺言書としては無効です。

内容が不明確

何を相続させるのか、誰にどれだけ相続させるのかといった内容が不明確な遺言書は、無効となります。

例えば以下のような情報を記載して明確にしておく必要があります。

  • 不動産の場合
    所在、地番、地目、地積や家屋番号、構造、床面積といった項目
  • 預金の場合
    ○○銀行○○支店普通預金口座番号○○○○まで明確に記載

遺言者の遺言能力がない状態で作成されている

遺言者が遺言時に認知症であったなど、遺言能力(遺言の内容を理解できる能力)がない時に作成された遺言書は無効となります。

公正証書遺言で無効となるケース

次に、自筆証書遺言について無効となるケースです。

公証役場で公証人の関与のもとに厳格な手続きを経る公正証書遺言においても、無効となるケースは存在します。

公正証書遺言で無効となるようなケースは、具体的には以下の通りです。

  • 証人になれないものが証人となっていた
  • 遺言者が内容を公証人に口頭で伝えていない
  • 遺言者の遺言能力がない状態で作成されている

以下、それぞれについて説明します。

証人になれないものが証人となっていた

証人になれない者が証人となっていれば、その公正証書遺言は無効です。

「証人になれない者」とは、具体的には以下のような人たちです。

  • 未成年者
  • 推定相続人及び受遺者、並びにこれらの配偶者及び直系血族
  • 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

遺言者が内容を公証人に口頭で伝えていない

聴覚・言語機能障碍者であるケースを除き、公証人に遺言内容を口頭で述べることが必要です。

公証人の質問に答えただけだったり、手を握り返しただけだったりした場合の公正証書遺言は無効とした判例があります。

遺言者の遺言能力がない状態で作成されている

自筆証書遺言に同じく、遺言者が遺言時に認知症であったなど、遺言能力(遺言の内容を理解できる能力)がない時に作成された遺言書は無効となります。

公証人に遺言書の内容を口頭で伝えることができるからといって、すぐに認知症でない証明になるわけではありません。

秘密証書遺言で無効となるケース

最後に、秘密証書遺言について無効となるケースです。

秘密証書遺言で無効となるようなケースは、具体的には以下の通りです。

  • 氏名(署名)と押印がない
  • 遺言書に封をしていない、あるいは遺言書に押印した印で封印されていない
  • 有効な方法で加筆・修正されていない
  • 内容が不明確
  • 証人になれないものが証人となっていた
  • 遺言者の遺言能力がない状態で作成されている

氏名(署名)と押印がない

自筆証書遺言と同じく、自書による氏名と押印がなければその遺言書は無効です。

遺言書に封をしていない、あるいは遺言書に押印した印で封印されていない

秘密証書遺言独特の規定で、遺言書に封をおこない、遺言書に押印して封印しなければその遺言書は無効です。

有効な方法で加筆・修正されていない

自筆証書遺言と同じく、以下の方式によらない加筆・修正がされた秘密証書遺言は無効です。

  • その場所をはっきりさせる
  • 変更した旨を書き加えてそこに署名する
  • その変更場所に押印する

内容が不明確

自筆証書遺言と同じく、何を相続させるのか、誰にどれだけ相続させるのかといった内容が不明確な遺言書は、無効となります。

証人になれないものが証人となっていた

公正証書遺言と同じく、証人になれない者が証人となっていれば、その公正証書遺言は無効です。

遺言者の遺言能力がない状態で作成されている

自筆証書遺言と公正証書遺言に同じく、遺言者が遺言時に認知症であったなど、遺言能力(遺言の内容を理解できる能力)がない時に作成された遺言書は無効となります。

まとめ

遺言書は、法律に定められた手順でおこなわないと、無効になってしまいます。相続問題を数多く解決してきた当事務所へのご相談をお勧めします。

当事務所は相続問題に詳しい男女合計4人の弁護士が、チームとなって相続問題に取り組みます。

数多くの遺言書の作成に関わってきた経験と知識で、相続問題に発展しない遺言書の作成をお手伝いします。

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